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ジャガー・ルクルト コンプリケーションコレクションのデュオメトルに3本の新作情報です。

ひとつの脱進機、ふたつの香箱と輪列、そして3本の新しいデュオメトル。

ジャガー・ルクルトの新しいデュオメトル・クロノグラフ・ムーンのようなプレスリリースを目にすると、本能的にル・サンティエまでハイキングをして、“ただの良質なスティール製のレベルソをくれ、私たちが欲しいのはレベルソだけだ!”と叫びたくなる。だが深呼吸をして、レベルソを何度かひっくり返して不安を和らげ、ジャガー・ルクルトに対してただシンプルで美しくデザインされた時計だけを要求すると、偉大な歴史的時計メーカーのひとつを誤解していることを思い出す。

JLCは2007年に最初のデュオメトルを発表。ジャガー・ルクルトスーパーコピー代引き優良サイトその際、独立したツインバレルとゼンマイがそれぞれ計時と機能を駆動し、それらを単一のキャリバーと脱進機に統合するという革新的なアイデアを披露した。これはコンプリケーション、特にクロノグラフを備えた時計を悩ませる問題(コンプリケーションは動力を消費し、精度とパワーリザーブを低下させる)への解決策である。JLCは、2007年にこのデュオメトルのアイデアをクロノグラフに初めて採用し、以降トゥールビヨン、ムーンフェイズ、さらにはソヌリにも同技術を採用している。

デュオメトル・クロノグラフ・ムーンのピンクゴールドモデルとプラチナモデル。

2024年、ジャガー・ルクルトはクロノグラフ、ムーンフェイズ、デイナイト表示、そしてクロノグラフ作動時に作動する6時位置のフライングセコンド(秒針駆動)を組み合わせ、6分の1秒の精度を実現した。デュオメトル・クロノグラフ・ムーンには、内外ともに多くの要素が盛り込まれている。JLCはオパライン文字盤のRGバージョン(税込1161万6000円)とコッパー文字盤のプラチナバージョン(税込1425万6000円)を用意した。

まずはムーブメントについて説明しよう。搭載されるCal.391は、前世代のデュオメトルキャリバーをベースにしたものだ。ひとつのリューズを介してツインバレルが巻きあがるのだが、一方向に回すとひとつのバレルが、もう一方の方向に回すともうひとつのバレルが巻き上がり、巻き過ぎを防ぐためのラチェットシステムが作動する。JLCのデュオメトルムーブメントはもともと、ニッケルシルバー(一般的にはジャーマンシルバーと呼ばれている)で作られていた。これは銅を含む合金で、経年変化とともに温かみのある光沢を放つ。それだけでなく加工が困難であるため、ランゲのようなブランドが使うと愛好家は熱狂するのだ。ただ残念なことに、JLCは今回の新Cal.391でニッケルシルバーの使用を中止した。

それでも、この新ムーブメントは印象的かつ複雑な技術的偉業である。ダイヤルは同じように複雑に見えるが、かなり直感的に時刻がわかる。左側には時間が表示され、サブダイヤルの中央には新しいデイナイト表示がある。右側にはクロノグラフの機能を備え、12時間積算計と60分積算計、ムーンフェイズがある。クロノグラフ秒針は文字盤を横切り、2時位置のモノプッシャーで操作される。さらに6時位置のフライングセコンドは、クロノグラフを作動させるとすぐに速く動き、各バレルのふたつのパワーリザーブインジケーターのあいだに配置される。

コッパー文字盤のプラチナモデル。

JLCはケースを作り直し、サイズは42.5mm径×14.2mm厚になった。大きいが、つけられないほどではない。JLCによると、1800年に製造された古いサヴォネット懐中時計からインスピレーションを得たという。サヴォネット(Savonette)とはフランス語で、手のひらに収まる丸みを帯びた小さな円盤状の石鹸のことである(次にホリデイ・イン エクスプレスに宿泊するときにこれを試してみて!)。

ケース表面はポリッシュ、サテン、ブラスト仕上げが混在している。最も注目すべきは、ラグがミドルケースと一体化されているのではなく、溶接されていることだ。これは現在では多くのメーカーが採用していない、旧式のケース構造である。グラスボックスクリスタルは薄いベゼルにシームレスに統合され、ダイヤルも風貌の形状に合わせてカーブしている。

どうだろう、この毛むくじゃらの手首にはタンク ミニのほうが似合うかな?

新しいケースは、特に大きく複雑な時計の場合でも手首にしっかりとフィット。ラグは手首に沿うようにカーブし、文字盤と風防の形状にマッチする。また作り直されたケースは以前ほど厚みを感じさせないため、手首につけたときの厚みが少なく感じられる。

デュオメトル・クロノグラフ・ムーンはPGケースとオパライン文字盤、またはコッパーサーモン文字盤のプラチナケースで展開(両者では針の処理も異なる)。プラチナバージョンは特に際立っているが、もちろんプレミアムも伴う。手首にはずっしりと感じられるが特段重量があるわけではなく、アリゲーターストラップでも快適に着用できる。ピンバックルで提供されるが、この手の時計はデプロワイヤントがふさわしいような気がする。

オパライン文字盤のPGモデル。

新しいデュオメトル・クロノグラフ・ムーンとともに、JLCは既存のCal.381を使用したカンティエーム・ルネールの新しいスティールバージョンも発表した。これはSS製として初のデュオメトルであり、クロノグラフ・ムーンと同様に、アップデートされたデュオメトルケースを採用している。最新のデュオメトルほど複雑ではないが、クロノグラフを作動させて6時位置のフドロワイヤント秒針が動き出せば、忘れてしまうのも無理はない。この記事の冒頭で書いた私のように、JLCのような時計メーカーであっても、シンプルなSSを求める人たちへの平和の象徴のように感じられる。価格は655万6000円(税込)だ。

最後に、ジャガー・ルクルトは限定モデルのデュオメトル・ヘリオトゥールビヨン・パーペチュアルもリリースした。デュオメトルの最新ラインナップのスーパーカーであり、パーペチュアルカレンダーと3軸で回転するトゥールビヨンを装備している。新しい手巻きCal.388はビッグデイトを特徴とし、部分的にオープンワークしたダイヤルで回転するトゥールビヨンを示している。この技術的に巨大な時計の複雑さと相対的な装着性を見て、デュオメトルラインナップ全体だけでなく、JLCが時計製造に対して持続的に取り組む姿勢も改めて評価するようになった。価格は43万8000ドル(日本円で約6788万3000円)で、世界限定20本だ。

けれど、私はやはりジャガー・ルクルトのレベルソとポラリスが欲しいのだ。ただジャガー・ルクルトは、ウォッチメイキングのスケールを押し広げ続ける数少ないグループブランドのひとつでもある。私が好きなJLCの時計は、伝統と高級時計製造のバランスが取れているものだ(昨年のレベルソ・クロノグラフのようなもの)。デュオメトルは明らかに高級時計に偏っているが、JLCの技術的なウォッチメイキングを追求し続ける姿勢は印象的だ。

クラシック・ムーンは、Watches&Wondersで見たなかでもっとも魅力的な時計のひとつだ。

直径40mm×厚さ12.9mmのステンレススティール製、または18Kローズゴールド製ケースで展開されるこの時計は、アントワーヌ・ゲルラッハ(Antoine Gerlach)がパテックのために製作した時計に見られるような長いラグのおかげで手首に対して小さく見える。しかし、ヴィシェ(Vichet)製のRef.2499のラグのように角ばった特徴的な形状や、急激な傾斜はない。その代わりに、ラグは非常に洗練された滑らかなラインを持ち、ケースのその他の部分のフォルムにならったものとなっている。このデザインについては、またのちほど。スティール製のモデルでは、グレーブルーオパーリン文字盤に白色ペイントの針、ローズゴールド製のモデルでは縦にサテン仕上げを施したシルバー文字盤が用意されている。

ウブロスーパーコピー代引き優良サイト文字盤レイアウトは年次カレンダー Ref.5396よりもシンプルだが、このカレンダー部分は前述したヴィンテージパテックの永久カレンダーとは異なるアプローチがなされている。時計の文字盤上部には曜日と月を示す開口部があり、さらに6時位置には北半球と南半球をダブルで表示する夜光ムーンフェイズを備えている。そのムーンフェイズの中央には、スモールセコンドのやや大ぶりなサブダイヤルを追いかける針がある。この時計はまた、ケースの縁にデイト表示のトラックと、それを指し示すセンターポインターも備えている。これらはすべて、AR(反射防止)コーティングを施していないドーム型サファイアの下に収められているが、これは文字盤からの反射光を楽しむための意図的な選択である。

今作はブランド初のムーンフェイズ搭載モデルであり、サブダイヤルにはムラーノ島の職人が製作したアベンチュリンガラスが使用され、手作業でホワイトペイントを施した月と星のモチーフがエングレービングされている。このエングレービング部にはスーパールミノバが手作業で塗布されており、月のクレーターもまた手作業で彫り込まれている。そのサブダイヤルはペトロールブルーエナメルの半透明のディスクで覆われ、モダンなタッチを感じさせる。シルバー文字盤に施された縦方向のサテン仕上げも、とても現代的だ。

面取りされた窓と転写プリントのローマンインデックス、ペトロールブルーのシュマン・ド・フェールのミニッツトラック、そしてアセガイ(投げ槍)型のルテニウム針、またはペイントされた白い針が、この時計をクラシックウォッチの系譜に回帰させている。ローマ数字はクラシカルな柱時計を連想させるが、私がこの時計をデザインした場合でもこのインデックスを選んだだろうと思う。そういった点がまさに人々のノスタルジーを刺激したのだと思うし、スマートフォンで撮影した時計の写真を投稿した結果、私のInstagramにはたくさんのメッセージが届いた。

この新作は、サファイアクリスタルのケースバックから見えるように手巻きのCal.LF126.02を搭載している。この最新ムーブメントは、年次カレンダーを搭載した既存のLF126.01をベースとしながら、80時間のパワーリザーブを誇る。全266個の部品のうち、30個が新たに追加されたもので、20個が改良と最適化が施された。ムーブメントにはパワーリザーブインジケーターと、ローラン・フェリエの手巻きムーブメントに見られる長い刃状のラチェット爪を備えている。年次カレンダーのため30日と31日の月は自動的に修正されるが、2月は調整を必要とする。

Cal.LF126.02にはポリッシュがかかったビシャン仕上げが施され、プレートにはロジウム加工のコート・ド・ジュネーブ装飾があしらわれている。そして、メインプレートにはサーキュラーそしてメインプレートにはサーキュラーグレイン仕上げが見られる。ムーブメントの内角の数を数えるのがお好きなら、少しガッカリするかもしれない。ローラン・フェリエの大型でふっくらとしたプレートは手作業で面取りされ、ポリッシュされたエッジと内角を備えてはいるが、その数自体は少ない。ムーブメントのビス頭はそれぞれこのようなスタイルで仕上げられているが、開放的なデザインのムーブメントほど魅惑的ではないことが多い。しかし、これはローラン・フェリエのDNAの一部であり、すでに私にとってはなじみ深いものとなっている。

クラシック・ムーンに対して、必ずしもすべてを推せるわけではない。その理由の一端は、“クラシック”なケース形状にある。もし少しでも変えたいと思う箇所がある場合、果たしてその製品を気に入ることができるだろうか? ローラン・フェリエの“クラシック”デザインに共通するのは、ベゼルをはじめ、球状で大きめのリューズ(年次カレンダーの日付と時刻を合わせ、同時にアジャスターでムーンフェイズを合わせる)に至るまでの、なだらかで傾斜のある形状である。これに似たデザインの19世紀の懐中時計のフォルムが、この“ペブル”ケースにインスピレーションを与えている。

パテック Ref.3448のベゼルとダイヤルの比率を彷彿とさせる大きめのベゼルを備えた、実にエレガントでクラシックなフォルムだ。しかし、Ref.3448の優れた点のひとつは、ケースの角ばった部分にある。ラインは明確だが、力強い。この時計は、何十年にもわたって使い込まれ、磨き上げられてきたように見える。人によってはそれが魅力的なのかもしれないが、私としてはもっと力強い何かを求めてしまう。

だからといって、この時計をすすめるのをためらったり止めたりはしない。というのも、手首にはめたときの見た目と感触が本当に素晴らしかったのだ。グレーブルーオパーリン文字盤は、断然私の好みだ(ベンが好んで言うところの “人生において貴金属が似合うステージ” にはまだ、到達していないのかもしれない)。ブルーの文字盤はより精悍で、この時計に多様性を与えている。特にホワイトメタルなので、ドレスアップもドレスダウンも可能だ。

文字盤の仕上げは軽くグレイン加工が施されたモダンなものだが、サテン仕上げのシルバーよりも少しクラシックな印象であり、ホワイトのインデックスはやや太めの仕上がりではっきりとした印象ではない。しかしホワイトと力強いブルーの組み合わせは、カジュアルで楽しい。開口部に白色の表示を使用することは、視認性を高めるという意味で、このケースでは理にかなっている。

ブルーの文字盤を選ぶというのは、おそらく1本でいろいろな役割をこなせる時計を探しているときの選択だろう。もしこのふたつからどちらかを選ぶとしたら、私はブルーを手にする。ほとんどの買い手がローズゴールドのケースに引かれるのは、コレクションのなかで特別な位置を埋めることを求めるからだ。スティール製で1309万円(税込)、ローズゴールドで1496万円(税込)と、この時計は高価な部類に入る。パテック Ref.5396Gの1060万円(税込)と比べると、この独立系時計メーカーからゴールドケースの年次カレンダーを手に入れるには、約400万円程度のプレミアムを支払うことになる。しかし、そのデザインが持つ魅力は、コレクターを魅了するには十分だろう。

ローラン・フェリエ クラシック・ムーン。Ref.LCF039.R5.G3N、Ref.LCF039.AC.C1WC。直径40mm、厚さ12.9mmのSS製または18KRG製ケース。30m防水。グレーブルーのオパーリン仕上げ、または縦方向にサテン仕上げを施したシルバーダイヤル。アセガイ型のホワイト塗装またはルテニウム処理の針。時・分表示、スモールセコンド、ムーンフェイズ付き年次カレンダー、ダイヤル端に日付表示。手巻きのCal.LF126.02、リューズで設定(ムーンフェイズは2カ所のボタンで設定)、2万1600振動/時(3Hz)、パワーリザーブ80時間。ダークグレーのヌバックレザーまたはブラウンカーフの手縫いストラップ、同色系のアルカンターラの裏地、ケースメタルに合わせたピンバックル。価格は1309万円( SS)、1496万円(RG)ともに税込。

最高峰シリーズであるMR-Gにふさわしい艶やかな質感を実現するべく、

第1弾となるMRG-BF1000Rは発売後約半年にわたって欠品状態が続き、間髪を入れずに発売された700本の限定モデルMRG-BF1000Eも即完売。MR-G化によってスペックだけでなく高級ラインとしてのプライシングも果たしたフロッグマンだが、熱烈なファンはこれを好意的に受け止め、MRG-BF1000R、MRG-BF1000Eともに手に取った愛好家も少なくなかったという。

そんなMR-G フロッグマンに今回新しく追加されたのが、ゼニススーパーコピー代引き優良サイトG-SHOCKのブランドカラーであるブラック×レッドをまとったMRG-BF1000Bだ。2023年第1弾のMR-G フロッグマンはブルーのアクセントカラーとラバーバンドの組み合わせにより、ダイバーズモデルらしいスポーティなイメージを打ち出していた。しかし、本作ではレッドの挿し色を抑えることで、その後のイエローを強調したMRG-BF1000Eとも対照的な落ち着いた雰囲気でまとめられている。このアクセントカラーはダイヤルのみならず、気密性と電波受信を両立させたサファイアガラスのケースバックにも採用。しかも、シルバーとレッドの蒸着を施したサファイアガラスの裏面には波型のパターンを刻印し、表面には初代フロッグマンにも使われていた潜水ガエルのキャラクターをレーザーで描くことで、深紅の海をカエルが泳いでいるかのような奥行きを感じさせるデザインに仕上げている。

このブラック×レッドは初号機のDW-5000Cにも用いられていたカラーリングで、今もなおG-SHOCKにおけるコンセプチュアルなシリーズや限定モデルなどで好感されている。一般的にブラックは強さを、レッドは情熱を表すと言われているように、そのカラーコンビネーションはG-SHOCKがデビュー当時から掲げているタフさや、それを追求する姿勢を表現するものであると認知されてきた。まさにG-SHOCKを象徴する要素であり、最高峰シリーズのラインナップにおいては不可欠なカラーなのだ。

ダイバーズウォッチと聞いて思い浮かぶ色はブルーだ。それはダイビングと海とが密接につながっているだけではなく、水深と光の波長にも関係している。青い光は200mの水深でも認識できるが、赤い光は水分子に吸収されてしまい、10mに満たない深さでも見えにくくなるという。つまり深海生物は天敵から身を守るために赤い体を持つ個体が少なくないわけだが、カシオはその特性を理解したうえでダイバーズウォッチとしての視認性を損なわないよう意識した。ダイヤル上の赤が少しずつ見えなくなっていくなかでも、ブルーのネオブライトを塗布したインデックスと針のみが海中でしっかりと確認できる──つまり、ダイビング時の視認性をしっかりと確保したうえで、ブランドカラーのレッドを取り入れたのだ。

MRG-BF1000Bのもうひとつのハイライトが、チタンバンドの採用だ。これは限定モデルであるMRG-BF1000Eに付属していたチタンバンドと仕様は共通で、MR-G フロッグマン専用に設計されたものだという。ダイビングでも装着しやすいよう、細かく可動するピッチの短いHゴマを採用し、手首に滑らかに沿うように設計されている。その質感は最高級シリーズにふさわしい仕上がりで、これはひとつひとつのコマに深層硬化処理とDLCコーティングを施すという、手間のかかる製造工程によって実現したものだという。

しかもこのチタンバンドは、ケース裏面に配置されたボタンを押しながらピンを外すことで着脱できるようになっている。MRG-BF1000Rを持っているなら、そのラバーバンドとの交換も容易だ。バックルは従来のMR-Gと同じくロック機構を備え、時計の脱落を防止するように配慮されている。加えて、このバンドはさらにエクステンション機構も装備しており、ウェットスーツの上からでも着用しやすい設計となっている。もちろん、時計本体の構造はこれまでのMR-G フロッグマンを踏襲。ねじロックリューズやプッシュボタンに保護パーツを組み込むことで内部のモジュールにかかる衝撃を緩和するクラッドガード構造をベースに、さらにリューズ部分には耐水性に優れたフッ素ラバーの緩衝材を採用。ダイビングでの使用を踏まえた、耐衝撃性の高い作りとなっている。

「カラーバリエーションを作るうえで、一見制限はないように思えます。しかし、時計が身につけるプロダクトであることを踏まえると、必然的につけやすい色は限られてくる。一方でより目新しいデザインも求められているので、カラーバリエーションを展開するうえではそれとつけやすさのバランスを取ることを意識しています」と説明するのは、MR-G フロッグマンの企画担当であり、初代フロッグマンのデザイン(と、カエルのキャラクター)を手掛けた石坂真吾氏だ。フロッグマンの誕生とMR-G化それぞれに携わったキーパーソンであり、このモデルを知り尽くしているからこそ「大勢の熱いファンの期待に応える新しいものを、これからも生み出していきたい」と、その思いはますます強くなっているという。

本作はブラック×レッドのカラーを取り入れ、フルチタンのブレスレットを組み合わせただけではない。MRG-BF1000Rとは配色を変え、ベゼルに記された“FROGMAN”のロゴや、LIGHT/STARTの機能表記、3時位置に配された潮汐表示をイメージした意匠をブラックに統一したことで、より日常での着用を意識した精悍な顔つきとなっている。こうしたチューニングの存在も踏まえると、MRG-BF1000BはMR-G フロッグマンの単なるカラーバリエーションではなく、コアなファンも満足させる新たなアプローチを行ったMR-G フロッグマンと呼べるのではないだろうか